第3話より。
八雲の若い頃のお話です。
一番左の女性はこんな感じで三味線を弾いています。
そして中央の若い女性はこんな風に弾いています。
この若い女性は始めたばかりでうまく弾けず、
指を痛めてしまったため、代わりに八雲が弾くことに。
これを描いた人は三味線をよく知らない人だと思いますが、それなりに頑張っている感じがします。
○小指の位置が正確に描かれている
アニメによっては小指が正確に描かれていないものもありますから、よく観察されているのではないかと。
×撥皮が描かれていない
三味線の撥先が皮に当たるとすれて破れやすくなるので、撥先が当たる場所には必ず皮の上に皮を保護する撥皮を貼ります。
×撥が短い
撥はもう少し長いです。
○親指が棹に対してほぼ直角
親指はどの勘所を押さえても棹に対してほぼ直角になります。これがギターとかなり異なるところです。
○指かけが描かれている
指かけとは、左手の親指と人差し指にかけて使う小道具で、棹の滑りをよくするために使われます。親指側は太く、人差し指側は細めにつくられています。親指側が太いのは棹に隠れて指かけが見えないからで、人差し指側が細いのは、人目につくからです。
×指が寝ている
描いた人はギターと同じ要領で弾いていると勘違いしています。主に使うのは人差し指と薬指で、残りの指は丸めるようにして目立たないようにするのが綺麗な形です。
×ギターのコードを押さえるように描かれている
ギターはコードをジャランとかき鳴らすことができますが、三味線の場合は短音か重音で、コードを鳴らすという概念はありません。そのため、こうした押さえ方はしません。
もっとも、この構え方は下手な若い彼女のものでしたので、わざと下手に描いた(?)とも考えておいた方がよいかもしれません (笑)。
よく観察してそこそこ描けているなぁと思ったんですが、
それが第4話であんな形で裏切られるとは……(続く)。
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