前回のエントリーで取り上げた
喜多川海夢のカメラについて、
ちょっと気になることがありました。
それは、マンガの作者は「一眼レフ」と
「ミラーレス一眼」を混同している節がある
ということです(あくまでも第9巻読了段階での感想です)。
例えば、主人公の五条新菜(ごじょう・わかな)は
こんな台詞を吐いています。
つまり、彼はこのカメラを一眼レフと認識しています。
しかし、海夢が購入に至った経緯を描いているところでは
ミラーレスと説明書きがあります。
前回特定したEOS Kiss Mもミラーレスです。
もう一度見てみましょう。
本来であれば、海夢がミラーレス一眼であることを
新菜に説明するシーンがあってしかるべきなのですが、
二人ともカメラのことがよく分かっていないので
説明を入れていないのかも、と穿った見方をすることも
可能です。
しかし、「一眼レフ」と「ミラーレス一眼」を
ごっちゃにしたまま物語が進んでしまうと
読者が混乱する原因にもなりますし、とても不親切です。
本来なら、詳しい誰かに突っ込みを入れさせるとか、
欄外で一言でもいいから説明を入れる場面を作るのが
妥当だと思うのですが……。
私だったら、五条の台詞を「一眼レフ」から
「一眼」に変更します。
そうすれば万事解決です。
では、そもそも「一眼レフ」と「ミラーレス一眼」の
違いって何? ということが気になると思います。
一言で言えば、カメラの内部に
鏡(レフ)があるものが「一眼レフ」、
ないものが「ミラーレス一眼」です。
キヤノンの「カメラ初心者教室」にあった
この図がわかりやすいので、引用します。
(キヤノンの「カメラ初心者教室」より)
EOS Kiss Mは、デザイン的に
上部が出っ張っているので、そこが
ペンタプリズムのように見えます。
EOS Kiss Mでは、この部分は
ファインダーで被写体を捉えるためのEVFに
なっています。
フィルムカメラが中心の時代には、
一眼カメラ=一眼レフでした。
しかし、デジタル時代になると
ミラーがなくても対応できるようになりました。
ミラーをなくすことで、小型軽量化と
ミラーを動かす機構の簡略化などで
コストダウンも可能となったんです。
そうなると、一眼カメラには
ミラーがある「一眼レフ」と、
ミラーがない「ミラーレス一眼」という
2種類に分類できるようになったわけです。
恐らく、出版社の編集担当も「一眼レフ」と
「ミラーレス一眼」の違いを理解していなかった
可能性が高い。
用語に対してもうちょっと配慮して
欲しかったというのが、正直な感想です。
恐らく原作者と出版社の編集担当の方は、
カメラの構造や機能に関しては
興味も関心もないんだなぁ〜と
とても残念に感じた次第です。
(関連リンク)
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コメント
ミラーレス一眼が内部にミラーが無い一眼だと言うのは知ってましたが一眼レフのレフがミラーの事だとは知りませんでした、勉強になります