いよいよ始まりました、かわいい女の子たちが落語を繰り広げるアニメ「じょしらく」の第1話(一席目)。
第1話からやってくれますね、と思ったのは
空琉美遊亭丸京(くーるびゅーてぃ・がんきょう)が
三味線を弾いているシーン。
絶望した〜!
撥の持ち方がひどすぎて絶望した〜!!
(さよなら絶望先生の糸色望=神谷浩史さんの声で脳内再生してねっ)
まずは腕の位置から。
アニメだと腕は宙に浮いていますが、腕は三味線の胴の上に置きます。
楽器が滑りやすい形をしているので、腕を使って固定する必要があるのです。
さらに、こんな撥の持ち方では三味線は弾けませんよ……。
アニメで描写された、空琉美遊亭丸京の持ち方はこうです。
(ここではわかりやすいように手袋をして撮影していますが、
演奏時には手袋はしません。当たり前ですが、念のため)
手で撥を包み込むようにして握っています。
逆方向から見るとこんな感じです。
団扇をあおぐような感じ、といったほうがわかりやすいでしょうか。
本来の持ち方はこう。
ちょっとわかりにくいですが、逆から見ると一目瞭然。
小指だけ、反対側に差し込むようにして持ちます。
小ネタですが、こんな風に指が曲がっていると
撥皮(三味線の皮)に指が当たってスレた音が出たり、この部分だけ黒ずんで見栄えが悪くなったりといいことがありません。
J.C.Staffさん、監修者もいるんだし、もうちょっとがんばってくださいよ……。
三味線弾いてる人だって「じょしらく」楽しみにしてるんですからねっ!
追記:
このエントリーを書いてから、多くの方々より様々な書き込みを頂きました。中でも批判的なコメントの多くが、
「アニメごときにマジになるなよ」
「三味線アニメじゃありません。伝統芸能紹介アニメでもありません」
といったものでした。これらについては、コメント欄で論じておりますので、同様の感想をお持ちになった方は、まずコメント欄をご一読ください。
それから、三味線の構えがかなりしっかりしている作品がありましたので、新たに取り上げました。
感動した!薄桜鬼黎明録・第9話の三味線奏者の描写が第5話より良くなってて感動した!
この『薄桜鬼黎明録』は、新撰組をテーマにしたもので、三味線アニメでも、伝統芸能紹介アニメでもありません。しかし、ここまでしっかりと描いているということを解説しました。時間にしてみたらほんのわずかしか出てきませんが、絵を描いている人のこだわりが伝わってきます。このエントリーを見ていただければ、上記の反論には意味がないことがおかわりいただけると思います。
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コメント
これはディスクでは修正されるべきですねぇ
名無しさん
書き込みありがとうございます!
三味線を知らない人にとっては正直「どうーでもいーじゃん」という
話題かもしれませんが、演奏する人たちにとっては実は切実です。
落語や建物へのこだわりは確かにすごいのですが、
こういうところもこだわってほしいと思いこのエントリーを書きました。
ディスクで修正されていたら、関係者の方がこのエントリーを見ていた
ということになるかも(?)しれませんね……。
「どーでもいーじゃん!」と思いましたが、確かに自分の演奏する楽器が映ると気になりますね〜。
ただ三味線やギター、ドラムなどは真面目に書いて貰えますが、当方の木管楽器は大抵間違っているどころか描き込みすらされず……。
直ると良いですね、ディスクでw
いや正直どうでもいい
だって噺家であって三味線のプロでもないし監修っつったって三味線協会とかがついてるわけでも無いですし
話の流れ的に犬は練習用ってところだったからある意味間違ってて合ってるし…
それにこのアニメは女の子のかわいさを(ryだし気楽に見ればええねんな
クラ吹きさん
書き込みありがとうございます!
そうなんですよ、自分が弾く楽器(主に弦楽器ですが)は
ついつい詳しく見てしまうんです。
オーケストラなんかですと、楽器も多いし、アニメーターの方は
詳しいとは限りませんのでおざなりになってしまうケースが多いのも頷けます。
以前、ファゴットを演奏する人と話をする機会があったのですが、
クラシック音楽を知らない人は「ファゴット? 何それ?」という
反応がほとんどという悲しい現実の中、活動しているとか (笑)。
演奏する人も少ない分、いろんなオケから呼ばれて吹いているから
実は忙しいそうです。でも、知名度は全然上がらなくて困っていると
言っていました。三味線も、演奏を聴いたことがない、楽器を見たことがない
人が大半だと思いますので、こういう間違えが出てくるんだと思います。
ディスクの修正、実はちょっぴり期待しています (笑)。
そんなことより丸京かわいいさん
書き込みありがとうございます!
丸京押しなのは、お名前からすぐにわかりました (笑)。
議論の前にまず知っておいて頂きたいのは
・日本の芸能は、総合芸術である
落語の話し方や演技の方法だけを知っていればよいのではなく、
落語をするには着物の着用方法や所作といった幅広く、総合的に
見ていく必要があるということです。
・落語家の方は、出囃子など、日常的に三味線を見聞きしている
出囃子などで三味線が入る曲が多いため、落語家本人が弾けないとしても
日常的に演奏を見聞きして、親しんでいます。
それを知らないのは、落語や純邦楽を知らない視聴者の方々です。
ほぼ日刊イトイ新聞にて、出囃子を弾くのにチャレンジしている
記事が載っていますので、併せてご覧ください。
http://www.1101.com/debayashi/2010-05-07.html
・落語家で三味線を演奏できる方が多い
しゃべりの専門家なので三味線の知識は皆無、というのではなく
落語家の方は芸達者で幅広く芸を学んでいる方が非常に多い。
今回は、そういった部分も含めての「監修」となっているという前提のもと、
エントリーには「監修者もいるのだから……」と書きました。
三味線の監修だけを三味線協会に依頼するのではなく、
プロの落語家さんであればおよそのところはカバーできるはずです。
こういった側面もないがしろにせず向き合って頂きたいと思った次第です。
いい加減な格好や撥の持ち方ではなく、
きちんとした形で三味線を弾けば
丸京は今までの2倍、いや3倍可愛く見えると思いますよ。
そんなことより丸京かわいいさん
犬と猫のくだりの部分で、思い出しましたので追記します。
三味線の皮の素材は、3種類あります。
・猫の皮:やわらかくて音がよい。値段高い
・犬の皮:犬の皮はかたいので練習用に使われる。値段安い
・合成皮:練習用。音は余りよくない
本編では「いぬ」「ねこ」と分かりやすく説明していましたが、
(ペットの猫の話と掛けているため、というのもあります)
本来ですと違う言い方をします。
「ねこの皮」は「よつ(四つ)」、
そして「いぬの皮」は「けん(犬の音読み)」と呼びます。
いぬ、ねこの皮というとあまりに生々しいので、
すぐにはわからないような隠語に近い言い方をするのです。
以上、豆知識でした。
自分も落語ではありませんが長唄や端唄をやっているので
間違いそのものよりも※4さんのような反応が返ってくるとなると
腹立たしいというか、残念というか、とても悲しい気持ちになりますねえ…
近年ネット上などで愛国心を声だかに叫ぶ若者が増えてきていて
そういった若者同士で普段生活圏が離れた場所の人同士でも
コミュニティを築きやすいのがネットという場所の利点です
ですがその気持ちがあまり好ましい方向に向いていなくて
実際は世の中への不満やフラストレーションを抱えた若者が
鬱憤晴らしでレイシズムのような排他社会を築いているというだけで
本音ではほとんどの若者が日本の素晴らしい伝統文化や伝統文化に全く興味を持っていない、
アプローチをしてもなかなか正しく興味を持ってもらえていない、
という病理を抱えているという感じがします
このアニメも上記の若者たちの関心を引きそうな『時事ネタ』と
今風のアニメの若者ウケしそうな作風を絡めた物になっているのは一目瞭然ですが
それに対して伝統芸能の要素は結局オマケ程度に思われているのか、といいますか
こういう反応を現実に目の当たりにするとなんだかとても
残念な気持ちになってしまいます
落語に限らずアニメや現代ポップカルチャーを切っ掛けに
伝統芸能に興味を持ってくれる若者が増えてくれれば、とも思うのですが
結局、誰よりも日本の若者自身が愛国心という割には日本の伝統文化に対する愛を持っていない、
という感じがしてしまいます
世界の中でも日本にしかない、日本固有の文化にもっと興味を持ってくれて
その知識を正しく世界に広めて海外に日本文化を輸出する事こそ
何より愛国心の形になると思うのですが
それを日本人がやらずして誰がするんでしょうね
う〜ん…さん
書き込みありがとうございます!
確かにおっしゃるとおりですね。
「アニメごときにマジになるなよ」
「三味線演奏ががメインじゃないんだから別にいーじゃねーか」
といった批判的な意見もいただきました。
しかし、こういう風に言ってしまう方々が
実は一番アニメを蔑んでいるんですね。
というのも、「たかがアニメ」といったとき、その中には
所詮は暇つぶしや遊びで、真面目に取り上げるに値しない
くだらないものなのだ、という価値観が忍び込んでいるからです。
日常生活に密接に関わっているからこそ、その影響も大きい。
だから議論のしがいもある、と私は思っています。
当ブログでは、アニメや特撮に出てきたカメラを特定し、
5年以上にわたって200機種近くのカメラを見てきました。
そこからわかったことは、
2000年以降デジタル化が進み、ディテールの細かさも
それ以前とは比べものにならないくらい精密になったということ。
つまり、デジタル化したことによってこれまでよりも一層
「リアルさ」を追求できるという「新たな可能性」が開けたわけです。
撥の持ち方や構えなんて関係ない、といったとき、こうしたアニメの
新しい可能性をファン自ら否定し、摘み取っているともいえると思うんです。
(長くなってしまったので分けます)
(続き 1)
私は昔から、楽器の演奏シーンでは楽器を弾いているキャラクターの動きと
実際の音楽がズレていて、アニメを見る度に違和感を感じてきたのですが、
「坂道のアポロン」を見てこの長年の違和感がようやく解消されました。
このアニメに出てくるのはジャズですが、演奏とキャラの動きが非常にリアルで、
音と映像が見事にシンクロしています。
松本零士のアニメとダフト・パンクの音楽を融合させた「One More Time」ですら
合っているのはビートだけで、よく見るとかなりずれているので、
約10年の進化は恐ろしいくらいです。
「たかがアニメ」といってしまうのはたやすいですが、
「じょしらく」を見ている人が全員女性キャラ目当てだったら、面白くも何ともないと思いませんか。さまざまな価値観や得意分野を持った人が多方面から議論していくことにこそ、新たな発見やおもしろみが生まれるんだと思います。
そして、日常生活に密着しているものだからこそ、影響力も大きく、それゆえ
いい加減に描かれているとそういうものなのだ、という刷り込み現象が生じます。
一般の人々への影響が大きいからこそ、専門知識を持っている人が指摘、
議論していくことが重要と思います(制作側が取り入れるか否かは別としても)。
当ブログも、カメラとか三味線とか、人が目をつけていないところにスポットを当て続けているからこそ、ライブドアさんから「目の付け所がいいブログ」としてご紹介いただくことができたのです。
記事を読ませてもらいました。私は津軽三味線弾きですが、撥を持つときに小指を伸ばすと聞いて驚きました。津軽では撥を持つときに基本的には小指を曲げます。他の三味線ではどうなのかと思って調べてみたら、例えば地唄の三味線(三絃)でも小指は曲げるようです。地唄筝曲美緒野会さんという団体のHPで解説されていました。「五本のお指を、ちょうど卵を握っているように柔らかくまあるく曲げ……」とあり、お手本の写真もありますが、小指は伸びていません。確証はありませんが、浄瑠璃の三味線も、小指は伸ばさないと思います(違っていたらすみません)。三味線って各分野によって奏法などかなり異なりますし、ある意味多様な世界だと思います。門外漢である、アニメ製作者にとっては分かりづらいものでしょう。正直いって、件の描写に関しても、そこまでヒドいとは思わなかったですね。
通りすがりさん
書き込みありがとうございます!
アニメの描写に関して、一番異なっていたのが小指の描き方です。
これは、流派問わず持ち方は同じだからです。
通りすがりさんがご指摘くださった小指の曲げ方は、
三味線の構え方の枝葉の部分で、流派により大きく異なっております。
ただし、枝葉の部分は重要でない、ということではなくて、こうした特徴が
実は各流派の個性を形作っております。
ずいぶん昔ですが、津軽三味線の演奏家が何人も出る演奏会を見に行ったことがありまして、細棹での演奏と、現在私たちが「津軽三味線」で連想する太棹の演奏を比較するという趣旨の内容で、非常に興味深く見たことを記憶しています。
それまでは細竿でも津軽の曲を普通に弾いていたので、太棹となり、高橋竹山あたりがマスコミに担ぎ上げられるようになってから、津軽三味線は大きく変わりました。これはもっと研究しなければ断言できませんが、現在、津軽三味線の演奏方法はこうですよ、と教えられている構え方は伝統的でも何でもなくて、実は高度経済成長期に様々な演奏家によって改良され、最適化され、作り上げられていったものだ、といえます。
(続きます)
監修の林家しん平さんがコメントで言及してますね。
もうご存知だと思いますが念のため……。
http://rakugoboys.exblog.jp/18552818/
名無しさん
書き込みありがとうございます!
このときはエントリー書くのに精一杯で、
監修者の名前まで確認してませんでした。
林家しん平師匠、特撮もお好きのようで……。
別の記事には、こんなことが書かれていました。
意外だった! このアニメに 対する 『 ちょいとした本物志向 』 !!
コメントにも あるように 色々と 気にしている人が ちゃんと居るのです (爆冷汗)
ありふれている言葉に 『 ゴキブリを一匹見つけたら その百倍隠れている 』 と
と 言うことは…… 考えるだけで 恐ろしい人たちが 『 じょしらく 』 を 凝視しているのです
絶望した〜! 林家しん平師匠に「ゴキブリ」と呼ばれて絶望した〜!! (笑)
でも、しん平師匠のコメントを読む限り、ディスクでは修正されそうですね。
期待が高まります! 情報ありがとうございました!
いや別に三味線を広めるためのアニメでもないですし、いいじゃないですか。というか三味線を出してくれただけでも万々歳です。それだけでも宣伝になりますし、細かい持ち方なんて直したとこでアニメが面白くなる訳でもないですし。大体このアニメで三味線の持ち方を覚える人なんて皆無でしょうよ。
あsさん
書き込みありがとうございます!
確かにあsさんのおっしゃるように、このアニメは三味線がメインの『ましろのおと』などとは全く違いますし、三味線が出てくるアニメは非常に少ないので、個人的には大いに歓迎です。しかし、描くのであれば、きちんと調べて描いて欲しいというのが人情というもの。例えば、自分の好きな鉄道や自動車、戦闘機などがいい加減に描かれていたらげんなりしませんか? さらに、この番組を見ている人は三味線を見たことも聴いたこともない人が大半であるなら、三味線ってこういうもんなんだ、といった誤った先入観を持つかもしれません。そしそれが続けば、別にこんな場面は別になく立って物語は成り立つわけだし、いい加減でもいいんじゃね? となり、ますますおざなりになっていくでしょう。このアニメは三味線音楽の教育番組ではないので、三味線の構えを勉強する人はいないと思いますが、「細かい持ち方なんて直したとこでアニメが面白くなる訳ではない」という意見には私は反対です。(続きます)
作品の受容の方法は人様々であってもよいというのは、あsさんにもご理解頂けると思います。しかし、一般的には「ストーリー」や「キャラクター」「作画」などがメインとなっております。細部にこだわってもしょうがない、という意見は、以前にも書きましたがアニメなんてそんなもんなのだ、という差別意識と、大切なのは「ストーリー」や「キャラクター」「作画」なのだ、という考え方がもとになっています。一億層中流と言われた時代ならともかく、今は受け手が一様ではなく専門分野に秀でている人がたくさんいるわけです。ということは、アニメを見る楽しみを、一般的に言われている「ストーリー」や「キャラクター」「作画」などではなく、受け手自身が深い知識や興味を持っていることに絞る、つまり私の場合でいえば「カメラ」や「三味線の構え」に特化した形で楽しんでも問題はないではないですか。作品に対して、いろいろな解釈があっても良いはず。(続きます)
趣味程度ですが、絵を描いている者です。
一例ですが、私は「着物を着ている人を描こう!」って時には、まず着物がどんな構造なのか調べます。
袖の形や、胸元の襟は右が前なのか左が前なのか・・・
想像で適当に描いてしまっては、着物関係の仕事についている方や、着物が好きな方には一発で見抜かれてしまいますし、何よりもそんな方々に失礼だと思います。
ドラゴンや魔法の杖など、ファンタジーなものは想像だけでどんなデザインをしても問題はありませんが、
着物は現実に存在するものです。
「正しい形」が決まっています。
落語や三味線も同じように、「正しい形」というものがあるものです。
正しい形があるものをわざわざ崩すなんて、おかしいですよね。
ここの記事を見るまでは私も撥の持ち方なんて全く知りませんでした。
視聴者の全体はそんなもんでしょう。
しかし、アニメスタッフの方々は作品を作る側なんですし、ちゃんと調べておいてほしいです。
もし撥の持ち方が正しい丸京が描かれていて、
このブログで「すごい、ちゃんと描き込まれている!」と褒められていたら?
持ち方なんて知らなかった人も、「ああ、拘っているアニメなんだなあ」と感心するわけです。
コメント全文読んでいないので意見かぶってるかもしれないですね・・;
駄文、失礼いたしました。
苦来派ですいませんさん
書き込みありがとうございます!
一読して、苦来派ですいませんさんのおっしゃるとおりだと思いました。
私の意見も、苦来派ですいませんさんと同じで、
こだわって作ったものは、どこかで誰かが見ていて、
評価されるものなのだと思います。
もし、丸京の撥の持ち方と三味線の構え方が本格的だったら
私は手放しでほめていたと思います。(続きます)
間違っている点を指摘すると、
「三味線のアニメじゃないから別にいいだろ」という書き込みをされる方が非常に多くいらっしゃいますが、そんな方には特撮ですが「サンダーバード」を見ることをオススメします。もはや半世紀近く前の作品となってしまいましたが、ほんのわずかしか登場しないカットでも力を入れて作っているのが画面から伝わってきます。
メカをわざと汚して使用感を演出したり、本物のワニを使って実在感をアピールしたりと、とにかく新しいことにいろいろと挑戦していて今見てもすごいと思います。
特撮監督も、朝から夜までひたすら働きづめで、ずいぶんこき使われたと嘆いていましたので、労働条件はかなり過酷なものだったそうです。ギャグやネタとして、他作品の台詞やシーンを盛り込んでいるアニメが多いのと同じように、見、普通の人にわからないようなところにこそこだわって欲しいと思います。
以前、小さなパンフレットを作っていた時、着物を着ている女性のイラストが左前になっていたことに気づきました。小さなカットでしたが、修正してもらおうと思って担当の女性にいったところ、「そんなの見てもわらかないし入稿まで時間がないから直す必要はないと思う」といわれ、びっくりしたことを思い出しました。しかし、強く言って直してもらいました。知らない人が担当すると、こんなことでも普通にスルーされてしまうんだなぁと。今回のじょしらくでもこのケースと似ていたのかもしれません。だからこそ、専門知識を持っている人が意見を述べることは重要だと思います。
私は俗に言う「ミリオタ」に分類される人間です。
軍事関係はサブカルでマイナーでマニアックなカテゴリーなので、その知識の無い人がアニメや漫画などで表現するとき、間違った表現していることが多いので、Ani-Cameさんの気持ちはよくわかります。
そしてその間違った知識や表現を指摘しているブログや本などが多々あります。指摘をするということは相手に正しい知識を与え、自分の知識を改めて認識できるとてもいいことだと思っています。
ですがその指摘の仕方でたまに相手を見下したりキツく言ったり嫌味のように指摘している人を見たことがあります。
私は第三者でしたがそれを見てとても気分が悪くなりましたし、とても悲しかったです。
相手より優位に立ちたい気持ちはわかります。
でもだからといって相手をバカにしたり、傷つけることは許されません。それはもはや指摘ではなくただのうぬぼれです。
でもAni-Cameさんは違います。
Ani-Cameさんは間違いを残念に思いながらも、キツい言い方をしたり。相手を見下したり、蔑んだりしていません。
面倒臭がらずに三味線の知識の無い人にも分かりやすいように優しく細かく丁寧に、更に画像までつけて説明してくださっています。
それに私はすごく感動しました!!
今この時代、こんな神様みたいな人がいるか!?
ちょっと取り乱してしまいましたが、言葉のとおりです。
こんなに丁寧な指摘をしてくださっているのにそれでも「どうでもいい」と思う人がいるなら、ハッキリ言って「おかしい」と思います。感性を疑います。
このブログを読む前は三味線やカメラなどに関心が無かった私でしたが、今は少しだけ関心を持ち始めました。多分こうやって文化は広がっていくんだなぁと思いました。
自分も何か表現する立場になったとき、このブログを思い出して、細かいことにも気を使えるよう頑張ります。
長くなりましたが、本当にありがとうございました。
なるさん
初めまして、書き込みありがとうございます!
ご理解頂ける方の書き込みを頂いて、嬉しく思います!
私も、昔は三味線音楽なんて全然興味がなくて、
「どこかで、誰かが演奏している、私には関係ないもの」と
思っていました。だから、興味がない方の考え方も理解できます。
そのため、興味がなくてもサクッと読んで頂いて、
少しでも「あー、そうなんだ」と思って頂ければと思い、
このエントリーを書きました。
なるさんはミリタリーがお好きと言うことで、私の場合は
トイカメラやポピュラー音楽、純邦楽なんかに興味を持ってます。
好みのジャンルは違っていても、根っこは同じだと思うんです。
自分が興味を持っていることを取り上げてもらえるのはすごく嬉しい。
でも、それがより正確だったり、細かいところまで考慮した上で
展開されていると「なお」嬉しい。そういうものだと思います。
ホントはこうだよ。だけでいいのに何故必要以上のこと書いて愚弄しようと思うのか。
三味線アニメじゃありません。伝統芸能紹介アニメでもありません。
落語にしてもありえない描写は多々あるが、落語家が見てここ違うとか、わざわざいうとは思えません。
監修のしん平さんも、リアルでない部分もあるがこのアニメはそれでokって言ってます。それが普通でしょう。
絡まれ謝罪して、師匠ご苦労さまです。
リテイクするなら他のところに力入れてください。
私はテレビ製品を創っていますが、楽屋においてあるテレビは間違っています。写真を比較すれば簡単にわかりますが、本当はこうならなければおかしいのです。そのせいでこの番組の面白さが半減しています。
監督さん、もうちょっとがんばってくださいよ……。
こういう技術屋だって、楽しみにしてるんですからねっ!
頭おかしい。
もしかして、知識をひけらかしたいタイプの方だったらすみませんでした。
partiesさん
書き込みありがとうございます。
まず、partiesさんは誤解されいるようですね。
エントリーの原稿をもう一度読んで頂ければわかると思いますが、
「そのせいでこの番組の面白さが半減しています。 」とは
一言も書いておりません。
本当にじょしらくのことが嫌いだったら、こんなエントリーは書きませんし、
「じょしらく・丸京の三味線の構えを見るとなぜ違和感を感じるのか? ← つまんねーこと聞くなよ! (笑)」のエントリーに書いたように、こうした方がより自然に見える、ということも指摘しませんよ。
時間の無駄ですから。
さらに、
「三味線アニメじゃありません。伝統芸能紹介アニメでもありません。 」と主張されている点については、以前同様の書き込みを頂いた時に返信しておりますので、書き込み「9」と「10」をご一読ください。
あと、「知識をひけらかしたいタイプの方」という点に関しても、既に回答済みです。「11」をご覧ください。
partiesさんの書き込みで私が注目したのは、「私はテレビ製品を創っています」というところです。「楽屋においてあるテレビは間違っています。写真を比較すれば簡単にわかります」とお書きになっていたので、第1話を見直してみましたが、一体どこが間違っているのかさっぱりわかりませんでした (笑)。もしよろしければ、ご教示頂けますか? partiesさんにとっては仕事で関わっているので当たり前かと思われているかもしれませんが、見ている人が全員それだけの知識を持っているわけではないことをご理解頂いた方がよろしいかと思います。
(続きます)
(続き)
身近なところで考えると、学校教育で行われている鑑賞教育がその最も良い例だと思います。ビバルディの四季は、春夏秋冬を描いたものであり、第1番は春のせせらぎや麗らかな情景を浮かべながら「聴かなくてはならない」。これとそっくりだとは思いませんか? 私はこれを「作品至上主義」と呼んでいます。
「この作品は○○である、だから□□と受け取らなくてはならない」という考え方です。
作品の受け取り方は、もっと自由でよいのではありませんか?
それぞれ得意分野がある場合、人は着目する点が異なります。
partiesさんご自身も、テレビについての専門知識をお持ちなのですから、その視点からブログを書くなりツイッターで指摘するなりすれば、非常に面白い内容になると思います。先ほど、「実にもったいない」と書いたのはそのためです。
先ほど、第1話を見返してテレビのどこが間違っているのか全然わからないと書きました。テレビに興味ない人にとっては、そんなものなのです。
でも、こうした細部にこだわることは、これからのアニメにとって取り得る一つの戦略になり得ると考えています。その可能性をわざわざ自ら潰す必要はないかと。人が持っている知識には限界がありますので、いろいろな専門知識を持った人が多方面から議論していけば、アニメはこれから、もっと面白くなると思いますよ。
他の返信でも書きましたが、三味線をメインにしたアニメではないにもかかわらず、かなり頑張って描かれている作品もあります。これは、後にエントリーで書こうと思ってますので、今しばらくお待ちください。
是非、この返信を読まれたら、テレビのどこが間違っているのか、書き込んでいただければ幸いです。
リアルタイムで見てた人です。
こんなにひどいとは知らなかった。
丸京さん、胴掛け忘れてますよ…