アニメ『MARS RED (マーズ レッド)』第10話でコダック社のベスト判カメラ、ヴェスト・ポケット・コダックが登場!!

アニメ・特撮に出てきたカメラたち
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第10話「通り過ぎし、夏の夜の夢」より。

徘徊するヴァンパイアを倒す金剛鉄兵を冷ややかな目で見つめるデフロットは死を疑似体験できる舞台を失い静かな滅びの時を待とうとしていた。
そんなデフロットに葵が帝国ホテルのロビーを使って劇をやってほしいと話を持ちかける。一方、零機関の栗栖たちは特務隊近くの濠の中から大きな荷物を引き上げていた。
その中にはタケウチが研究に使っていたヴァンパイアの血液と数々の発明品の中に空を飛ぶ機械の図面があって――。(公式サイトより)

日都新聞の記者、白瀬葵が一着だけ焼け残った衣装を持ってきました。
上司といろいろと話しています。

デフロットにこの衣装を着せようという腹づもり。

日都新聞の上司は、この衣装を撮影し始めました。

蛇腹(スプリング)カメラですね。

拡大しました。

これは、コダック社のベスト判カメラ、
ヴェスト・ポケット・コダック
(Vest Pocket Kodak Autographic Camera)
だと思います。

1912〜26年にかけてアメリカのイーストマン・コダックが
製造し、販売したカメラです。

日本ではちょうど大正時代ですね。

日本では別名「ベス単」ともいいます。
ベスト単玉の略で、3mから先の焦点は概ね合う
一群二枚の単レンズ、固定焦点のカメラでした。

日本でも大流行し、竹久夢二などの有名人も愛用していました。
また、絞りを取り払うとソフトフォーカスのかかったような
描写になるため、これが大いに好まれたようです(ベス単フード外し)。

類似商品としてコンテッサ・ネッテルのピコレット、
六櫻社(コニカを経て現コニカミノルタホールディングス)のパーレット
などがあります。

よく見ると、ネジの配置も同じですね。

ただ、このカメラにはフレーミング用のファインダー枠がないのにも関わらず、
一般的なカメラの構え方になってます (笑)。

本当は、左上にある丸い部分がファインダーで、
二眼レフのように上から覗いて構図を決める形なんですね。
このファインダーは回転するので、横の構図でも縦の構図でも
問題なく被写体を捉えることができます。

ただし、とても小さくて見づらいので
あくまでも参考程度にしかなりませんが。

描いた人は、このカメラの使い方を知らず
一般的なファインダーのあるフィルムカメラを
想定していたことがわかります。

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