「ラッセンが好き〜」でおなじみ(?)の芸人、
永野が公開したショートムービー
「カメラが趣味なんです」を偶然見る機会がありました。
突っ込みどころ満載でしたのでレビューします。
内容はこんな感じ。
いい年したおじさん(永野)が、公園で花などを撮影しています。
公園にいた3人組が、この見知らぬおじさんについて
「カメラって、いい趣味しだよね〜」とか
「お金持ちとかなんじゃない?」などと話しています。
そして3人組が「何撮ってるんですか?」と話しかけると、
そのおじさんは背面の液晶で撮影した写真を見せてくれました。
すると……。
「盗撮だ!」
「全部幼女だ!」
そしてオチは、幼女盗撮の疑いとして
おじさんが逮捕されてしまった、という感じです。
まずは使っているカメラの特定をしてみます。
このシーンから、レンズが28-80mmであること、
28-80mmの書体が結構特徴的(太いゴシック)で
調べてみるとペンタックスの
PENTAX-F 28-80mm(F3.5-4.5)のようです。
1989年発売だそうです。
標準ズームであり、似たようなレンズとして
smc PENTAX-F 28-80mm(F3.5-4.5)(1987年発売)があります。
テレ端のマクロモードで最短25cmまで寄れますが、
通常は1m位が最短距離とのこと。
レンズがペンタックスということは、
本体もペンタックスである可能性が
極めて高いのですが、本体は横から見たシーンが
一番分かりやすそうだったので見てみましょう。
これは、ペンタックス(PENTAX)の
フィルム一眼レフ、Z-10が近いと思います。
ペンタプリズム横の白いパーツが決め手です。
1991年発売、当時の定価は5万2000円でした。
マウント:PENTAX KAF2
シャッター:B、30秒~1/2000秒
カウンター:液晶表示
電源:2CR5×1
このムービーだと、カメラは本体が特定しにくいように
結構隠しながら撮影しています。
つまり、これはフィルムカメラであり、
デジタル一眼にあるはずの背面液晶が存在しないため、
特定されないように映像を撮影していたんだと思います。
そしてツッコミどころが多すぎるというのは、
主に以下の点です。
1. フィルムカメラで撮影しているのに、あたかもデジタル一眼レフを
使っているように演技している
Z-10の背面はこんな感じです。
液晶はありません……。
2. 映像の最初では「花」を撮影していたのに、後半で
撮影写真は「全部幼女!」と言われている
前半では永野が花を撮影していたはず。
ここで撮影し、保存されたはずの写真はどこへ行った?
この時点で筋書きが破綻しています。
3. 街でスナップ撮影している人に対する熱い風評被害
「優雅に撮影しているおじさんの趣味」という前半と、
「幼女撮影を趣味にしているキモいおっさん」との対比で
笑いを誘おうとしているようですが、
正直「全く笑えませんでした」。
こんなイメージがついてしまうと、
街でスナップ写真を撮っていると
「盗撮している!」と思われかねない。
こういった出来事の一つ一つの積み重ねで
写真を趣味にしている人にとって
肩身が狭くなってしまうのは
正直いただけません……。
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