イルフォードがアナログ写真から撤退、アナログ写真は贅沢品に

トイカメラ
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(写真はWikipediaより)

イギリスの写真用品メーカーで、モノクロフィルムや
モノクロ現像にかけてはピカイチのイルフォードが、
アナログ写真から撤退するそうです。

光化学を断念するイルフォード やがて贅沢品になるアナログ写真

この記事によると、
イルフォードは再建のためリストラなどいろいろと手を尽くしたけど、
創業から125年目でついにアナログ写真から撤退することになったとのこと。

デジタルカメラの急速な普及で、印画紙に出力する機会が
極端に減ってしまったことが大きな要因といわれています。
しかし、気になったのはこの記事の見出し。
「やがて贅沢品になるアナログ写真」、
でもアナログ写真って、昔から贅沢品じゃなかったっけ?
という疑問がわいてきました。

アナログ写真は、フィルムカメラで撮影→現像→印画紙出力(プリント)
という行程を踏むわけですが、日本でフィルムカメラが普及するのは
1960年代後半以降のこと。

1950年代末〜60年代後半辺りにかけて一世を風靡した
ハーフサイズカメラは、フィルムが高かったから35ミリの半分の画角で
撮影することで、最大72枚まで撮影できたのがウリでした。
というのも、当時はフィルムが高かったからです。

1960年代後半以降はカメラの値段も下がり、フィルムの値段も下がり、
といった感じでプリント代金も昔ほど高くはなくなりました。

ということは、アナログ写真が安くなってきたのってここ半世紀くらいの話
なんですよね。大昔の話や本を読んだりすると、カメラを買うか、家を買うか
なんていう話がまじめに書いてありましたから。

昔は写真を撮るにはフィルムしかなかったので、
カメラの普及に伴って安くなっていったわけですが、
これからは美術館とか博物館といったところで
細々と技術を残していくしかないように思いますね。

印刷自体は無くなることはないので、特殊な印刷や
芸術性の高い、もしくは長期間の保存ができるといった
技術を売り込んでいく、もしくは黄金持ちの方々に向けて
フィルム写真のサークルみたいなものを作って売っていくとか。

いずれにしても、これからは厳しい商売になりそうですね。
デジタルフォトフレームがあれば、デジカメ等のデータから
直接フレームに表示できるから、印画紙なんていらないもんなぁ。
家庭用ならそれで十分だし。

かくいう私も、フィルムで撮影するという以前に、
外に出る機会がめっきりと減ってしまったのと(土日も仕事)、
現像代が高いのでフィルム撮影は控え気味にならざるを得ないのが
歯がゆい感じですね。あとはチェキだけが頼りか…… (笑)。

そういえば去年まで何の音沙汰もなかったLomographyから、
急に宣伝メールがバンバン来るようになりました。
LOMOとHOLGAのブームが去ってしまったから
売り込みに必死なんだなぁ。

最後の大きな波は、ポラロイドのSX-70とかLOMO LC-A、HOLGAの
人気が高かった2000年代初頭から、リーマンショック前の
2007年あたりにかけてでしょうか。

それ以降はカメラ日和とかでもデジタルばっかりになってしまって
フィルムはどんどん隅っこに追いやられている感じですね……。

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